出稼ぎ組合の結成 3

東京にくるとまた同じように大工事がいっぱいある。


その当時は地下鉄工事で大体1平方メートルあたり4千万円だったんですが、舗装道路とか地下鉄工事がわんさとある。


秋田ではやらなければならない仕事がいっぱいあるのに予算がなく仕事がない。


だから仕事のある関東・関西に出稼ぎに行くので、出稼ぎ問題の一つは地域格差だと思いました。


出稼ぎはオリンピックまでの一時的なものだぞ、と言われていたわけですが、その年700戸の農家のわが村からの県外出稼ぎ者の数は290人でした。


その次の年になると350人に増えました。


オリンピックが終わった年です。


次から次といろんな問題が出るもんだから、これはひとつ出稼ぎ組合を作って、出稼ぎ者の人権、安全を守らなければならないと考えるようになりました。


そして昭和40年の秋、出稼ぎ組合を村の中につくるわけです。


そこで最初に手がけたのは、一番多い雇用されるときに約束した条件と違うという話です。

出稼ぎ組合の結成 2

もちろん食事なんて一汁一菜で、飯だけは食い放題とあって1人6合平均食べていました。


ですから当時の出稼ぎの多くの人たちは体重が減り、やせて帰ってきていました。


労働条件も悪いし、労働災害、ケガも多発していましたが、百姓土方なんだと軽蔑されていました。


そんな状態ですから何か発生しても運が悪かったと泣き寝入りでした。


雇用者の方はそれは当り前だ、百姓土方なら当たり前だ、ということだったものですから、びっくりして、これは大変だ、現代の残酷物語だ、黙っているわけにはいかない、ということから、出稼ぎ問題に取り組みはじめたわけです。


当初、昭和39年の東京オリンピックの工事が終、われば出稼ぎはなくなる、と当時の経済学者たちが説明しておりました。


私たちもそう思っておりました。


ところがオリンピックの終わった40年になってみたところ、また出稼ぎが増えました。


それでまた出稼ぎ先をまわってみました。


静岡県の出稼ぎ現場を訪問をして気づいたことですが、当時の金で5億円だ、10億円だという大工事がいたるところにあって、沼津からバスで3時間ばかりかかる山村までの間にそういう工事現場が6ケ所もある。

出稼ぎ組合の結成

これは出稼ぎ組合の結成の歴史です。


・・・私たち水田酪嚢は将来の農業に大きな夢を抱いて乳牛を導入し、がんばり続けたわけです。


しかし、その理想を抱いた仲間たちが次々と乳牛を手放して酪農をやめるというのが増えてくるわけです。


この乳牛を手放した人たちは、酪農をやめて他に何をしているだろうかという追跡調査をやってみました。


その結果、ほとんどの人たちが出稼ぎをやっていたんです。


それで出稼ぎとは一体何かということで、昭和37年の正月に東京、神奈川の出稼ぎ現場をまわってみました。


ところが、昭和37年ごろの出稼ぎの飯場というのはびっくりするようなそまつな飯場でした。


まず、風呂はドラムカンで、そのドラムカンに下から火をたいて、10人も20人も重なって次から次へと入る。


布団なんかもせんべい布団一枚だけで、枕なんか全然ない。


丸太とか角棒を作業現場から拾ってきてそれを自分で切断して枕にする。


バラック建てですきま風がビュービュー入ってくる中で暖房は一つもない。


洗面所はないところが多かった。


予防薬の選択 3

Chloroquineに抵抗性の熱帯熱マラリアが存在しない国での予防内服について。


Chloroquine抵抗性の熱帯熱マラリアがない国もあります。


こういった国では、Chloroquine(またはAmodiaquine)が予防薬として最も適しています。


なおChloroquineは各国に存在する他の3種類のマラリア(三日熱マラリア、卵型マラリア、四日熱マラリア)の予防には、今日でも世界各地で最も有効な予防薬です。


熱帯熱マラリアがChloroquineに抵抗性がない場所では、この薬だけ服用していれば、すべてのマラリアを予防できることになります。


この薬を内服して予防効果をあげるためには、服用した薬の血液中の濃度を、血中に出てくるマラリアの病原体(マラリア原虫)を殺すに必要な濃度に、1週間保つ必要があります。

予防薬の選択 2

特に注意しなければならないことは、マラリアの存在しない日本のような先進国からマラリア流行地に来た人が、マラリア、特にもっとも生命に危険な熱帯熱マラリアにはじめてかかると、発病の初期には、必ずしも定型的な、頭痛、ふるえやさむけに次いで高熱→発汗→下熱というような症状を示すことはありません。


インフルエンザのような、さむけ、倦怠感を伴った熱が毎日出て、インフルエンザなどと区別のつかない症状を示し、運が悪いと1週間以内で死亡することもあるのです。


マラリア流行地での発熱は一応マラリアと考えるのが通則となっています。


さて、マラリア予防内服法のうちいずれを現地で実行しようと思っても、日本出国前に、それらの薬を現地で予防に使うために充分な量を調達できません。


現地で調達したらよいと考える人もいるでしょうが、開発途上国によっては、ChloroquineやFansidarが入手出来るはずになっている国でも、品切れになっていたり、品質の管理に問題があって、薬の効果に疑問のある場合もあるのです。


各企業の現地事務所やその他の出先機関で何らかの手を打ち、新しく日本から到着した人達に世話をする努力が大切でしょう。

予防薬の選択

マラリアを予防するために使う内服薬の種類は・・・


・服用する人の年齢、体の条件(例えば妊娠、ある薬に対してアレルギー反応があるなど)


・以前予防内服をしたか


・現地に流行しているマラリア特に熱帯熱マラリアが通常使われているChloroquineに抵抗性があるかどうか


・マラリア流行地に滞在する期間


これらの条件によって左右されます。


行く先の国のどこにマラリア感染のリスクがあり、感染する時期は1年のうち何月から何月までであるか、Chloroquineに抵抗性の熱帯熱マラリアがあるかどうかは、調べればわかります。


これらの情報を書きとめたうえ、予防薬とその服用法を知らなくてはなりません。


どの予防薬での予防法を実行してもマラリアを完全に防ぐことはできず、感染することもあるので、予防内服をしていてもさむけ、頭痛などを伴った"熱"が出た場合、もし医師の治療を直ちに受けられないような場合も考えて、治療に必要な薬をあらかじめ用意してからマラリアの流行地に行くなどの準備が欲しいものです。


マラリアの病型と感染地

マラリアには三日熱マラリア、熱帯熱マラリア、卵型マラリア、四日熱マラリアなどの病型があります。


最も重いのは熱帯熱マラリアで、これは悪性マラリアともいわれ、適切な治療を受けないと死亡することがあります。


岐阜大学医学部の調査によると、1972年から1981年までに日本で発生したマラリア患者697例中、一番多かったのが三日熱マラリアで425例、61.0%。


ついで熱帯熱マラリア198例、28.4%でした。


三日熱マラリアには、東南アジアあるいは西太平洋地域で感染した例が多く、ついでアフリカ、中近東の順でした。


一方、熱帯熱マラリアはアフリカで感染した例が最も多く、ついで東南アジア、西太平洋地域の順でした。


熱帯熱マラリアに感染した人では、15例が死亡しています。


致命率は7.6%になりますから、恐ろしい病気といえます。

日本におけるマラリア発生状況

第二次大戦後は、海外でマラリアに感染して引き揚げてきた人が多かったため、届出患者数は28.000人あまりもありました。


しかし、その後は急速に減少し、1965年の6例を最低に、日本にはこの病気は常在しないと考えてよいまでになりました。


ところが最近は、外国との交流が盛んになるにつれて、流行地で感染して帰国する人が増えつつあります。


厚生省の伝染病統計によれば、ここ数年間は毎年約50例の患者発生が報告されています。


岐阜大学医学部の調査によると、実際の発声数はさらに多く、1972年から1980年までの10年間に厚生省への届出数の約2倍にあたる697例の発声があったといいます。


その大部分は海外で感染したもので、国内での二次感染例はわずかに5例でした。


外国に長期滞在中の日本人が現地でどの程度マラリアに感染しているかについては、よくわかっていません。


薬剤によるマラリアの予防 4

特に世界のどこでもマラリアを完全に予防出来るような予防薬は今日存在しません。


さてマラリア予防を効果的に行うには、次のようなことを日本出発前に知っておく必要があります。


1.行く先にマラリアがあるか?


もしあれば、例え実際マラリアにかかる危険度は低いとしても、マラリアの存在する地域では感染する危険性はあるものと考えることができます。


2.マラリアの存在する地域に行く前に、その予防法を充分に知っておき、必要な準備をして行くこと。


3.マラリア流行地で、予防内服をしている場合でも、発熱した場合にとるべき処置を知り、治療に必要な薬などの準備もしてから現地に行くこと、などです。

薬剤によるマラリアの予防 3

先進国から外国へ行く旅行者の中でマラリアによる死亡者が毎年報じられている理由は・・・


・旅行者がマラリアに感染する危険があることに全く気が付かないか、知らされなかったか、または危険を過少評価した。


これは特にマラリア地域に短期間滞在する場合に多いようで、その結果必要なマラリア予防法を実行しなかった。


・旅行者がはじめて悪性マラリア(熱帯熱マラリア、悪性三日熱マラリア)にかかった時に、定型的な症状を示さないことが多いため医師が正確な診断を下すのに時間がかかり、そのために早期に治療が出来ない。


このことは旅行地でマラリアにかかった時だけでなく、帰国後発病した場合も大変大切なことです。


以上述べた事情は旅行者のみならず長期にわたってマラリア地帯に滞在する人にも当てはまるものです。


従ってマラリア対策は非常に大切なものですので、以下に少し詳しく述べることにします。


マラリア予防の主力は以下に述べる薬剤による予防と、カに刺されないようにする予防法の2つで、どちらか一方が欠けても感染する危険性が高くなると考えねばなりません。