ジャングルの法則と宗教観 2
アメリカで社会的ダーウィン主義の思想がもてはやされるようになったのは、自然の成り行きであったといえるでしょう。
ダーウィン主義はたちまちロックフェラーやカーネギーのような人びとの心をもとらえてしまいます。
ロックフェラーは「大企業の発展は単なる最適者の生き残り、つまり自然の法則、神の法則のなせるわざにすぎない」と述べています。
これに対し、カーネギーは、
「われわれは、単に有利であるばかりでなく、人類の将来の発展にとって基本的であるというのなら、自ら適応しなければならない諸条件として、環境の著しい不平等や、工業や商業における少数の手中への企業集中や、これらの間の競争の法則を喜んで受け入れる」
・・・と述べています。
しかし、こうしたダーウィニズムへの帰依は唯物的な世界観を承認することであり・・・
このことは宗教的価値と世俗的価値のバランスを極端にゆがめ、伝統的プロテスタント倫理に反するものでした。
これに対し、シカゴ大学のジョン・G・カウェルティは、これらセルフ・メイド・マンの思想にはこのような断絶はなく、むしろ伝統的プロテスタント倫理は新しい時代の「成功の哲学」とは密接に連続しているものとみています。