薬剤によるマラリアの予防
先進国の短期旅行者または海外駐在者が持ち帰る伝染病の中で、下痢症やA型肝炎などを除けば、マラリアが最も多いものです。
このことから、マラリアのある場所に例え短期間の滞在をしただけでも感染するということがわかります。
もちろんマラリアの多い地域で現地の住民と共に働く青年海外協力隊員のような人達の感染する率が高いことは当然です。
近年世界におけるマラリアの流行は、少数の国では少なくなってきています。
しかし、他の多くの国では悪化の傾向を示し、近い将来マラリアを世界から撲滅することは容易には出来ないという、この方面の専門家の意見もあります。
これは、マラリア流行を制圧するに必要な人力や、薬品その他の物質を確保するに必要な費用が近頃特に値上がりしてきた上に、マラリアを媒介するカの中で、以前使われていたDDTに抵抗性のものが現われ、より高価な殺虫剤を必要とする地域がふえてきたこと・・・
また、マラリアの病原体(マラリア原虫)、特に人命に危険を与えるリスクの高い熱帯熱マラリア原虫で、従来使用されていた予防および治療薬に抵抗のものが出て、急速に世界中に広まっているなどが加わって、マラリア対策をさらにむずかしいものにしているからです。